非常用電源を作る scene3 LVX6048の出力
これを使って100V/200Vを出力して使うにはこのインバーターの外部に細工をして出力させる必要が有り、考えている方法は2つあります。
1つ目はインバーターをOnly PV mode と言うPV入力だけでAC出力させて一般的な方法でトランスにより降圧し、110V/220Vを100V/200Vに変換する方法で単相なら単巻のオートトランスを使い、インバーターからの出力を0V-110Vに入れて0V-100Vから出力させますが、このインバーターは単相3線式出力でこれが特徴ですがこのまま繋げません。
6kw定格の単相3線式降圧トランスが有れば良いのですが、そんな都合の良い物は無く特注しないとまず無理なので、そこでチョット考えて図のような単相で使う単巻きトランスを2個使い向き合わせる形に0V同士を繋いで直列接続にします。
下の図の様にインバーターからのL1を110Vに、Nを0Vに、L2をもう1つの110Vに接続し、出力としては2組の0V-100V端子間にそれぞれ100Vが出て、100V-100V間には200Vが出ます。
0V-100V-110Vのオートトランスが理想ですが見つからず、ここで使うのは0V-100V-110V-115V-120Vとおまけ付きの物になってしまいました。
この接続方法ですが、回路図では上下を対称に繋いでますが実際には上下で巻き方が反対になってしまいますが、コアは2つに分離されて居るので、波形的には180°位相がずれるはずですが、磁界が反対向きになる為に2個のトランスを近づけると、うなりや振動が起るかも知れません。
2つ目はLine mode を使います。
何もLINEでチャットをしようと言う訳では無く、インバーターのこのモードはAC input にグリッドを繋ぐモードで、パワコンの系統連携の様な動作をしてグリッドの電圧、周波数が出力に反映されるとの事です。
しかし、この計画は『完全なオフグリッドで独立した非常用電源を作る。』と言うのが目的なのでグリッドに繋ぐなんてとんでもない話です。
そこで色々調べてみるとここに繋ぐのは何もグリッドで無くても良く、要はしっかりした電圧と周波数の単相3線式の電源ならOKで、AC input 端子には電圧と周波数情報だけが入力されれば良い訳で、従って殆ど電流は流れずAC
inputに出力する逆潮流も、本体のパラメータの設定により発生は止める事が出来る様です。
そうとなれば、下の図の様なパワコンの時に考えて擬似連携で騙して出力させようとして失敗した、DC-AC正弦波インバーターを使った擬似単相3線式電源を繋げばインバーターはグリッドに接続されていると思って、Load Output端子からAC100V/200V,50Hzが出力するはずです。
ここは小さい単巻きのオートトランス1個を使い、正弦波インバータからの100V出力をトランスの0V-100Vにつなぎます。
この様に接続すると、0V-200V間に200Vが発生し100V-200V間にも100Vが 発生します。
0Vと200VをL1、L2として中間の100VをNとすれば、この時2組の100Vはそれぞれ位相が180°ずれて出力され、正に単相3線式となる訳でここから入力した電圧と周波数と同じ電力がLoad
Output端子より出力されるはずです。
ここではPV入力に電力が供給されていないと、Load側の負荷に流れる電力はこの擬似単相3線式電源から流れる事になりますすが、PVに十分な電力が有れば一定量の電力が流れるだけのようなのでなので、個々の容量は小さくても何とかなるのではと思います。
従ってこの擬似電源の容量は小さいもので良いはずです。
と言う事でこのどちらかの方法を使って計画を進める訳ですが、1の方法は確かめるまでも無くトランスを購入すれば済み、間違い無く動作をすると考えますがトランス2個で約20Kg弱の重量が有り予算も6万円くらい掛かってしまいます。 (ご指摘を頂き重量、価格を訂正しました。 2022/09/08)
この方法は何も目新しい事は無く一般的な方法なので、最悪2の方法がダメな時には再登場願うと言う事で先に2の方法を進めます。
2の方法はテストで有ればとりあえず、前回の時に使った擬似単相3線をグリッド入力に繋ぎ、PV端子に充分な電力を接続して出力を確かめ、その時のグリッドからの流入電力も確認します。
PV端子に十分な電力を供給して出力にある程度の負荷を掛けて動作させ、この時に出力に入力と同じ電圧、周波数が出てくる事を確かめます。
これ以上はいくら考えても実機が届かなければ何も判りませんので待つ事にします。
① ② ③
④ ⑤ ⑥ ⑦ ⑧ ⑨ ⑩ ⑪ ⑫